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崩れ落ちる巨人・シティグループ

シティグループは15日、2007年10-12月期決算でサブプライム絡みで235億ドル(約2兆5千億円)の損失を計上すると発表しました。  7-9月期にも65億ドル程度計上しているので、2007年度は合計300億ドル程度の巨額の損失を計上したことになります。  サブプライム絡みの損失は、欧米大手20行の合計で1000億ドルといわれている中、シティの計上額は約3割を占めることになり、金融機関の中では突出しています。 

今回、損失額が、当初の予想よりも大幅に広がったのは、SIV(structual investment vehicle)と呼ばれる連結対象外の運用会社7社の保有している証券化商品490億ドルを連結対象としたためです。  シティが保有している550億ドルの証券化商品と合わせて、1040億ドルの証券の評価損が発生することになったため、当初の見通しよりも、かなり大きな損失計上となったわけです。  これは約200年のシティの歴史の中でも、最大の損失となりました。

この重大な危機に面して、シティは、増資と配当引き下げを対策として打ち出しました。  早速、アブダビ投資庁から75億ドルを引き出し、サウジアラビアのアルワリード・ビンタラル王子や、シンガポール投資庁等からも、出資の約束を取り付けたようです。  しかし、中国国家開発銀行(CDB)が20億ドルの出資を土壇場で見送ったように、巨額の資金調達は容易なことではありません。  サブプライム絡みの証券が元本の15%でないと取引されないという話もある中、300億ドルの損失計上では甘いという声もあります。  

サブプライム問題は、住宅と金融機関を巻き込んだという点で、日本のバブル崩壊に似ているような気がします。  シティがこの局面をどう乗り切るかに、他の金融機関の運命もかかっています。       

ポンド円相場の終焉

ポンド円が本格的な上昇を始めたのは2000年の夏でした。  その時点では、150円を割り込んでいたので、7年で100円以上の値上がりをしたわけです。 年率になおすと7.5%以上の上昇を毎年続けた計算になります。  2000年の夏にはドル円が105円程度だったことを考えると、ドル円との比較では、完全にポンド円に軍配が上がります。  しかも、2000年から2007年までほぼ一貫して上昇を続けているところから、投資対象としては、大変優秀な商品だったことになります。  もちろん、ポンドの金利を考えれば、為替と合わせて12-13%以上の利回りは確保できていたはずす。

しかし、ポンド円も昨年250円台をつけてからは僅か半年足らずで35円以上も値を下げました。  今まで優秀な投資対象だったものが、一転して、不良になってしまいました。  7年間、金利で儲け、為替でも儲けてきた「つけ」の相場が始まったようです。  このトレンド変化は、次の理由に裏打ちされたものであり、今年の相場の主役になる可能性があると思われます。

1.金利の変化・・・サブプライムに揺れる米国金利が軟化している限り、ポンド金利は上がらない。  この状況が続く限り、ポンドが買われる理由は見当たらない。

2.沈みかけた船には死人しか乗らない・・・穴の開いた船は、沈むのが運命である。  今からポンドを買おうとする輩は、短期売買しか考えていないはずである。

3.金利で買われた通貨は、崩れるのが速い・・・今まで金利高を背景に買われた通貨は多いが、そのどれもが、一度は崩れたか、またその前に金利が下がってしまった。

4.7年相場は区切り・・・なぜか、英国で実際に暮らした人を中心にポンドという通貨の強さに懐疑的な人が多かったように思う。  逆に、この7年間、そういう人が多かったので、ポンドが上昇してきたのかもしれません。  

この1-2年は、特に、一般の方がポンドを買ったり、為替でポンド円を買って、スおワップを稼ぐという方法が目に付きました。  しかし、ポンド金利が下がり基調となっていますので、円金利が上昇をしないでも、金利差は縮まります。  ポンドと円の金利差という大きな支えを失ってきている今、ポンド円相場は終焉への一歩を踏み出しました。